パッケージは、見た目やコスト面だけでなく「日本人は鮭と馴染みが深いわりに、鮭のことを知らない」という当初からの課題を解決するデザインが求められた。サーモンのトップブランドとしての確固たる使命だ。そんな考えが「鮭育」というコンセプトにつながり、鮭の品種の違いを表現した5種類のイラストや図鑑のような知識を盛り込んだパッケージデザインに落とし込まれた。もともと苫小牧の工場のサインや段ボールに使われていた文字を現代的にリファインし、オリジナルの「王子フォント」も制作。パッケージやグッズなどに幅広く展開され、イメージの統一を図っている。

クライアント:
王子サーモン株式会社
サン・アド:
CD:笠原千昌 / AD+D:福地掌・小林昇太 / C:公庄仁 / Pr:坂東美和子・山西栄輔
サン・アド以外の方々:
I:三宅瑠人
「5種のサーモン」
説明:
スモークサーモンの銀座店オリジナルパッケージ。店舗外観と連動したシルバーの紙箱を使用。5種類のサーモンの違いを直感的に伝えるために、切り身の色の違いが大きく見える仕様になっている。裏面は、鮭の産地や特徴をイラスト入りで図鑑風に仕立てて、鮭にまつわる知識に触れられるデザインにした。
「5種のサーモン」
「5種のサーモン」
「漬け魚」シリーズ
説明:
贈答用のギフトパッケージ。大切な人に贈りたくなる、受け取った人に特別なサーモンであることが伝わるデザインに仕立てた。
「漬け魚」シリーズ
「チップスドライ・サーモンフレーク」
説明:
素材のおいしさが見えるシズルにこだわった。ラベルは魚種に合わせたカラーと銀座店のブランドカラーであるシルバーを併用している。
「王子のいくら」
説明:
いくらの箱の側面には、それぞれ異なるビジュアルやコピーが配してあり、陳列して重なった時に立体的に見える。
「王子のいくら」
「王子の鮭むすび」
「クッキー」
「ショッパー」
説明:
ショッパーは歩く広告である。銀座の街中で、鮭の絵が描かれた紙袋を持った人が歩いていたら…。デザインはつくづく想像力を駆使する仕事だ。
「ショッパー」
「ショッパー」
「ショッパー」
「ワインバッグ」
「ビニール袋」
「トートバック」
「包装紙」
「名刺・ショップカード」他
説明:
社員の名刺裏面のデザインは、好きな鮭が選べるようになっている。ちょっとした遊び心であり、お客様との会話のきっかけづくりという機能面もある。日本の鮭博士と呼ばれる同社専務は紅鮭、会長は5種すべて入りだ。
「名刺・ショップカード」他