あるカタチの内側にある、もうひとつのカタチ

作品の奥にあるものを。 プロダクトデザイナー柴田文江氏の作品集の装丁を、アートディレクター葛西薫が出がけた。「彼女の作品はカラフルなものが多いが、もっと内側に深いものがある」と感じた葛西は、思いきってすべてモノクロの写真にすることを提案。プロダクトデザインの本質である「カタチ」をよりいっそう際立たせた。タイトルはもともと彫刻家ヘンリー・ムーアの言葉で、これも葛西の発案によるもの。外箱の表紙はマガジンラックだが、あえて下から見上げるように撮影し、オブジェのように見せた。カバーに赤を、本文には裏写りするほど薄い紙を使用し、女性らしさを表現した。

クライアント:
株式会社ADP
サン・アド:
AD:葛西薫 / D:増田豊 / Ph:上原勇 / Pr:伊比由理恵